7県目:サムットソンクラーム県
どうも、愛されるよりも愛したい真剣(マジ)でお馴染みキャベツ次郎です。
今回はタイ最小の県サムットソンクラーム県を目指します。
面積は417㎢とバンコクの4分の1、日本でいうと宇都宮市と同じくらいの面積です。
バンコクからは90kmほど離れていて、以前行ったサムットサコーンの西隣になります。
小さい県ながら①メークローン市場、②アンパワー水上マーケットという現地ツアーでも定番の有名観光スポットがありますので、そちらに行ってみます。
先日のサムットサコーン編で行ったマハチャイの近くのBan Laemからメークローン線に乗りメークローン駅到着です。
訪問時は1日2往復しかありませんでした。
メークローン市場は線路の上にお店が出ているのが有名な場所です。
電車が駅に入って来るタイミングで素早くお店をたたむ様子が見たいのですが、先ほどの時刻表の通り次の電車まではまだ時間があります。
ということで、車で10分ほど離れたアンパワー水上マーケット(Amphawa Floating Market)で時間を潰します。
到着。
あれ…?
情報だとこの川を埋め尽くすくらいにボートが浮かんでるらしいのですが…。
インターネットでもう一度調べてみます。
「オープンは毎週金土日の15:00から21:00の間。」
今日は金曜日、よしOK。
ただいまの現在時刻は9:20。
時刻は9:20…。
完全なるリサーチ不足でした…。
猫を愛でて気持ちを回復。
しょうがないので水上マーケットに隣接するラマ2世記念公園を見てまわります。
2世は在位期間16年とそこそこの期間在位していますが、どちらかというと政治的側面より文学的才能の高さが評価されている少し地味め?の王様です。
ラマ2世記念公園で時間を潰したのでメークローン市場に戻ります。
電車が来るまではこの状態でしたが…
電車が来ると綺麗にギリギリのスペースを開けます。
車輌の進入スピードはゆっくりなので完全になめくさった歩き方で線路を渡る地元のおばちゃん。
電車が行ったらまた屋根を出します。
動画版はTwitterに
https://twitter.com/rock_jiro/status/1451474153584824327?s=46&t=GYvNB-uPZIPKynJLE2nKAg
https://twitter.com/rock_jiro/status/1451481573635747843?s=46&t=GYvNB-uPZIPKynJLE2nKAg
さて、メークローン市場で電車を見送ったもののまだ午前中、ということでこのまま隣の県も行っちゃいましょう。
初の県またぎ、ということで続きます。
タイ全県制覇:残り67県
6県目:パトゥムターニー県
どうも、回転寿司の最後はカズノコで〆ることでお馴染みキャベツ次郎です。
バンコクの北隣パトゥムターニー県を目指します。ドンムアン空港より先が大体パトゥムターニー県になるイメージです。レッドラインの終点ランシットなど商業施設も割とあり、タイの埼玉のようなポジションだと勝手に思っています。
正直、見どころという見どころはあまりなくベッドタウンという感じでそれもまた埼t...
スクンビット線沿線民には名前(だけ)はお馴染みKhu Khot駅に到着。
駅周辺、特に何もありません。
ここからタクシーで更に30分、National Science Museumに到着です。
かっこいい外観。
特別期間につき入場料無料。
コロナ期間だから感染症関連の展示がやってたのかな。
シュールな展示。
リアル過ぎて最初完全に人間だと思った。
タイでも活躍する我らがロボットキャラたち。
なんでそこのクオリティだけいつも本意気なん?
こっちのエラーを直さんかい。
出口で謎のキャラがお見送りしてくれます。多分、状態異常攻撃めっちゃ仕掛けてくるタイプ。
せっかくなので同じ敷地内にあるInformation technology museumも見てみます。
おお、メガドラだ。
世代的に刺さる展示物。
ギャザやポケカがトランプやウノと肩を並べている。
歴代マリオが遊べるゾーン。
まるでE3(ゲームの世界的イベント、当然行ったことはない)。
Museumを後にします。ちなみにGrabが捕まらなくて大通りまで歩いて20分くらいタクシーを待ったのでお気をつけください。
車で15分ほど走ると、見えてきましたWat Phra Dhammakaya。
ドンムアン空港着の便を使ったことがある人は経験があるかと思うのですが、ドンムアンに近づくと巨大な金色のUFO型のドームが飛行機の窓から見えると思います。
あれがWat Phra Dhammakayaです。
航空写真でみると敷地の大きさが際立ってます。
あれ、ゲートが閉まってる…。
守衛さんが近づいてきて首を横に振っている…。
うーん、ゲートの向こうに見えているのになぁ、残念。
ぐるりと回ってみるも入れそうなところは見当たらず。
National Science Museumは子供ときたら楽しいかもしれません。Wat Phra Dhammakayaは時間があったらリベンジしてみたいですね。
タイ全県制覇:残り68県
5県目:ペッチャブリー県
どうも、好きなタイ語はピピッタパン(博物館)でお馴染みキャベツ次郎です。
今回はバンコクから130km南西にあるペッチャブリー県を目指します。タイの人は略してペッブリーと呼ぶことも。
県中心部には昔、王様の避暑地として作られたプラ・ナコーン・キリ公園があり、県のマークにも描かれていますので今回はそこに向かいます。
ペッチャブリー県章
他にも西側には世界自然遺産ケーンクラチャン国立公園があったり、南部にはビーチリゾートで知られるチャアムがあったりと史跡・山・海とバランスの取れた県ですね。
足ですが今回はファランポーン駅から南本線でペッチャブリー駅を目指します。時間があるので2階のBlack Canyon Coffeeでコーヒーをいただきます。
7時50分発のSpecial Express 43番スラターニー行きに乗ります。
こ、これがSpecial…?
基本的にタイ国鉄はJRなどから払い下げされた車両を使ってるらしいのでボロボロです。
特急だと付いてくる食事類。基本美味しくないので、無しでいいから値段下げてほしい…。まあ、値段も元々かなり安いんですが。
のどかな車窓が続きます。
JR北海道とかだとよく鹿に激突して遅延したりしますけどこっちは大丈夫なんですかね。
約3時間半かけてペッチャブリー駅到着です。約20分遅れ、タイ国鉄にしては上出来でしょう。
コロナで時刻表はズタボロです。
あの丘の上を目指します。駅から麓まで徒歩10分程度。
この地に夏離宮を建てたラマ4世を祀る公園。
頂上まではケーブルカーがあるらしいのですが運動不足解消も兼ねてえっちらおっちら登っていきます。
この惑星はどうやら猿に支配されてしまったようです。
猿に気をつけながら登っていくと町が一望できます。
途中博物館がありました。
おおー。さすがに年季が入っています。
白と赤の対比で目立つ建物。お寺らしい。
天気イマイチだったので加工した写真も。
とにかく広くて、起伏のある丘を歩き回るのでかなり体力を使いました…。
帰りは大人しくロープウェイを使います。
猿は支配者階級だからか無賃乗車していました。悔しい。
下界に降りて、次の目的地に向かいます。
純白の大きなお寺Wat Mahathat Worawihan、3級王室寺院です。
続いてきたのはWat Yai Suwannaram。先ほどとは打って変わって赤色の木造本堂が特徴です。
厳かな気持ちになる…。
最後に来たのはWat Kamphaeng Laeng。クメール式のラテライト(紅土)建造物が残っていて12世紀頃のものとのこと。
塔の中には仏像が安置されています。
離宮の方に行く時は猿に注意ですが、市街の方にもいろんなタイプの面白いお寺があるので、お寺巡りに興味ある人には良い県なのではないでしょうか、ペッチャブリー。
タイ全県制覇:残り69県
4県目:ナコーンパトム県
どうも、ポテトはシューストリングスよりウェッジカット派でお馴染みキャベツ次郎です。
今回はバンコクの北西ナコーンパトム県を目指します。
余談ですがタイには名前の似てる県のペアがいくつかあり、今回の「ナコーンパトム」と「ナコーンパノム」、「ランパーン」と「ランプーン」、有名な「チェンマイ」と「チェンライ」など。よくごっちゃになります…。
ナコーンパトムは「ナコーン=都市」+「パトム=最初の」という意味で、タイの県の中でも歴史ある古都になります。
出発当時のバンコクの中心駅ファランポーン駅(※)から国鉄南本線を使ってナコーンパトム駅へ。
※2023年にターミナル駅の機能はファランポーン駅からバーンスー駅に移りました。
奥の方に見える黄色の仏塔Phra Pathom Chediを目指します。
さて、タイには約35000の寺院があるらしいのですが、それら寺院の中には王室の認定を受けた格式高いお寺、「王室寺院」が281あるらしいです。
王室寺院は10段階のランクに分けられており、1番上の「第一級ラーチャウォーラマハーウィハーン」は6つしかありません。35000分の6です。
今回訪れるPhra Pathom Chediはその選ばれし6つのうちの1つである、かなり由緒正しきお寺になります。
ちなみに世界遺産申請しており目下登録を狙ってるとかなんとか。
近づくにつれ仏塔の立派さが分かります。高さ120.45m、仏塔としての高さは世界一。
見晴らし素晴らしい。
寝ている仏像といえばバンコクのWat Phoが有名ですが、ここや他のところにも実はあります。
ブッダを囲む弟子たちでしょうか。弟子たちまで金色というこのタイプのやつは意外と珍しいかもしれないです。
お寺の隣にある博物館にやってきました。
外国人は100B。
冒頭ふれた通りナコーンパトムは遥か昔6世紀にミャンマー系のモン族によるドヴァーラヴァテイー王国の都市として繁栄されたとされています。この博物館ではそういった歴史について学ぶことができます。
よくタイの形はゾウに例えられますよね。
さようなら、Phra Pathom Chedi
この道路標識、タイ全土にあるんですが「ご当地標識」みたいな感じでデザインに特徴があって面白いです。
タイの片田舎でもガンプラは人気。
せっかくナコーンパトムまで来たので、他に何かないかと、歩いて15分ほどのNakhon Pathom Youth Center Zooへやって来ました。入場料無料。
世界で最も危険な鳥ヒクイドリ。タイだとよく見かけます。
可愛すぎるカワウソ。ちいかわを名乗っても許せます。
無料にしては楽しめました。日本だとレアな生き物もいましたし。
駅の方まで戻って、帰りはここからバスでバンコク市内まで。
Phra Phathom Chedi以外には見所は無い県ですが、バンコクから日帰りで来れますし、Phra Pathom Chedi自体は訪問の価値ありです。
タイ全県制覇:残り70県
3県目:サムットサコーン県
どうも、絶え間無く注ぐ愛の名を永遠と呼ぶことでお馴染みキャベツ次郎です。
今回はバンコクの西隣サムットサコーン県を目指します。バンコクからは約50キロほどになります。
何をとち狂ったのかタクシーではなくバイタクで1時間かけてマハチャイマーケットまでやってきました。ノーヘル二人乗りで時速80キロはなにかあったら確実に死にますね。
マハチャイマーケットは海鮮が有名で、バンコクのレストランなどもここに調達しにくるとか。
国鉄マハチャイ駅。タイ国鉄には北、東北、東、南の四つの本線がありますが、マハチャイ駅はメークローン線という本線とは別のローカル線上にあります。
この時は1日6本。
駅のホームで売られている大量の服。
滅多に電車は来ないとはいえ一応現役の路線なのですが…。
あの…、現役…。
このターチン川、はるか200キロ先チャイナート県から続いているらしい。
このシーフードは美味しそう。でもさっき見た川の色を考えると食欲あんまりそそられないな…。
マーケットの近くに屋台街みたいなのがありました。
色んなカレー?
キロ単位なのかな?200円。明らかに新鮮ではないし、🪰が…。貝は当たるとキツイからな…。
マーケットを後にしてGrabでWat Krok Krakへ移動。約10分。
このお寺は目の病気に効果があるとのこと。
グラサン仏像。
先ほどのマハチャイ駅まで戻りバンコク方面の列車に乗車。
国鉄のにおいがムンムン。
日本なら秘境駅レベル。
線路そばも無法地帯。
1時間ほどの乗車で無事バンコクのWongwian Yai駅まで帰ってこれました。
タイに来てすぐ食中毒になったので名物であるシーフードは結局食べてませんが、気軽にタイのローカル線を味わえるのはサムットサコーンの魅力でした。
タイ全県制覇:残り71県
2県目:チャチューンサオ県
どうも、好きなものは最後に残しておく派でお馴染みキャベツ次郎です。
前回はBTSで隣県サムットプラカーンを目指しましたが、今回はバスを使ってチャチューンサオ県を目指します。バンコクから約60km程の距離になります。
エカマイにある東バスターミナルからスタート。パタヤやサメット島などタイ東部各地に向かうバスがここに集まります。
地元のコミュニティバスを彷彿とさせるミニバンタイプのバス。タイではバンタイプのバスをロットゥー、大型の数十人乗れるバスをロットメーと呼び分けています。
朝6時に出て約1時間半、7時半過ぎにチャチューンサオバスターミナルに到着しました。各地のバスターミナルを回った後の今見てみると、チャチューンサオのバスターミナルは比較的綺麗ですね。
20分ほど歩くと国鉄チャチューンサオ駅が。
駅前のバイタクを捕まえて最初の目的地Wat Sothon Wararam Worawihanへ。
完成は1996年と比較的新しい寺院で、お城のような出立ちです。このお寺はゆで卵をお供えする独特のスタイルが有名で、大量の卵パックを持った参拝客でごった返していました。
お寺を後にしてお昼ご飯にクイッティアオ。
物寂しい店内の水槽。必要か、コレ?
ネコちゃんが可愛いので食○ログは5点です。
バイタクに乗って次にやってきたのは百年市場、タラート・バーンマイ・ロイピーになります。
余談ですが、ここでタイ在住日本人には有名な西尾さんが配信をやっているのに遭遇しました。
名前の通り市場としての歴史は100年を軽く超えるとのこと。
日本では見たことないような魚が売ってます。食用なのか観賞用なのか。
リ、リボーンのガチャガチャ…!
結局、この市場では何も買っておりません…。
割と有名な観光地なのですが、売ってる物ならナイトマーケット、インパクトなら水上マーケットの方が上かなという印象です。
タクシーを捕まえて約15分、チャチューンサオ1番の観光地Wat Saman Rattanaramに向かいます。
超豪華キャラクター達が出迎えてくれた先を抜けると…
これがチャチューンサオ1番の見どころピンクガネーシャです。
ガイドブックなどにもよく載っているので見かけたことあるのではないでしょうか。
このお寺、歴史的価値が高いとか格式が高いとかそういうわけではないんですが参拝客が後を断ちません。
その理由は「願いを叶えてくれる」から。
ピンクガネーシャの周りに曜日毎の色に対応したネズミの像がいるので、自分の誕生日の曜日の色のネズミに願いを囁きます。
こんな感じ。
え?自分の誕生日の曜日が分からない?
日本人だったら大抵は知らないと思いますが、タイ人はみんな知ってます。血液型や星座なんかと同じくらい当然のように。
タイ人の友人に自分の誕生日の曜日を知らない旨を伝えたら、「オーマイガー」みたいな顔をされましたので、それ以来覚えるようにしました。
「日曜日」です。 多分…。
頭が良さそうなので、0点を名刺がわりにしているあのキャラとは多分別人でしょう。
あんまりそそられない魚。干物とはいえ炎天下に野晒しで大丈夫なんだろうか…。
東南アジアではよく見かける光景。
この時タイに来て初めて生ゾウ見た気がします。
ミャンマーまで行かなくてもゴールデンロックが見れちゃう。
ここで待ってればバスが来るとのこと。
しかし待てど暮らせどバスが来ない…。
周りのタイ人に聞いても「ここで待ってろ」と。しかし待ってる人間、自分だけなんですけど…。
頼みの綱のGrabも範囲外だし、流しのタクシーも通らない…。
ええい、埒があかない。意を決してバスターミナル(15km先)まで歩くことに…。
「君は生き延びることが出来るか…。」心の中の永井一郎が問いかける。
駄菓子と同じ値段で投げ売りされるココナッツ。
同じく、パイナップル。
歩きながら時たまGrabを捕まえられないか試します。
日本と違って海外には自販機は滅多にありません。しかもピンクガネーシャのあたりはかなり田舎なのでセブンイレブンもなく、あるのはやってるかやってないかわからないレベルの個人レストラン。気温は30度を超えており給水ポイントをミスったらサヨウナラです。
結局1時間半以上歩き、幸運にもGrabでバイタクを捕まえることが出来ました。もうシャツは汗で大変なことになってます。
こんなことならピンクガネーシャに帰りのタクシーをお願いすれば良かった…。
皆様もピンクガネーシャに行く時は帰りの足にご注意下さい…。
タイ全県制覇:残り72県
37県目:トラート県
どうも、5年に一回くらいの頻度であんかけスパゲティが食べたくなることでお馴染みキャベツ次郎です。
今回は1泊2日でトラート県にあるチャーン島へ行ってきました。チャーン島はプーケットに次いでタイ2番目の大きさを誇る島で、石垣島と大体同じくらいの大きさです。
1日目はBangkok Airwaysでスワンナプーム空港(11:40発)からトラート空港(12:40着)へ。今(2022年6月)は1日この1便しかない様子。エカマイの東バスターミナルからでも行けて本数も多いものの、6時間かかるということで今回は飛行機にしました。
プロペラ機は初めてだ…。心なしか機体が軋むし揺れている気がする…。
心配をよそに無事にトラート空港へ到着。バンコクエアウェイズは以前サムイ島に行く際も使ったのですが、降りるときにパンとお水をくれるんですよね。
トラート空港は森に囲まれた非常に小さい空港。
空港を出るとソンテウが待機しているので、それに乗ってフェリー乗り場へ向かいます(約30分)。この時は5人で乗って1人100バーツ。
フェリー乗り場に着くと、「フェリーのみなら80バーツ、ホテルまで送るなら380バーツ」と声をかけてくる男性。明らかにホテルまでの金額が高いんですが、時刻は既に1時半、今回は翌日昼便(トラート空港13:10発)で帰る計画のため観光できるのは実質今日の午後のみ。一刻も早くホテルに行きたかったので380バーツ払うことにしました。時間がある人はフェリー代のみ払って、島に渡ってからソンテウに乗った方がいいです。
そんなこんなでフェリーでチャーン島へ。タイ人が多く、白人もそこそこいました。アジア系はほとんど見えず。30分ほどかけて到着です。
今回泊まったのは島で最も賑わっているサイカオビーチ(ホワイトサンドビーチ)に面したホテル。繁華街が徒歩圏、ビーチ沿い、プールあり、朝食付きという条件で1000バーツ未満というありがたいお値段。今(6月)はオフシーズンだからもあるのでしょうか。
とりあえず荷物を置き、近くのレンタルバイク屋へ。ホテルの受付に聞いたら「(右でも左でも)歩いたらすぐにあるよ」と言われ、言葉通り徒歩3分くらいでレンタルバイク屋がありました。1日200バーツ、他の観光地と同じくらいの値段設定ですね。
島にはサイカオビーチ以外にもビーチがあり、南下していくほど秘島感が増していくそう。一周するには大きすぎるので、島南部のバン・バオ湾を折り返し地点にして走り出します。すると、ポツポツと雨が…。走る分にはそこまで影響なさそうだったので止むのを待たず出発します。
この雨が、この後の不幸を示唆するものとは私は全く気づかなかったのです…。
15分ほど走りカイベービーチ展望台へ。天気はイマイチですがなかなかの絶景。
さて、次はさらに南にあるロンリービーチを目指します。チャーン島は外周が山がちで、カイベービーチからロンリービーチへ向かうにはやや狭い山道を越えて行かなくてはいけません。
下りパートに入り、慎重に慎重に運転していきます、が…。
ズシャーッッッ…!!!ズガガガガガガガーッッ!!!
スリップ&転倒…。幸いにも怪我は大きくなく両手・両膝を擦りむいたくらいで済んだものの、バイクの方はフォークが曲がってしまい、自走不可能に…。レンタルバイク屋に電話し、事情を説明。
「わかった、タクシーを向かわせる。あなたは大丈夫か?病院行かなくて平気か?」と優しく対応してくれました。
修理費用の問題もあったのですが、この時問題がもう一つ。事故の拍子に眼鏡がどこかへFly Away。ド近眼の私にとっては死活問題。
「果たして無事にバンコクまで帰れるのだろうか…」
兎にも角にも狭い山道なので転がっているバイクをどかさなくてはなりません。擦り傷のみとはいえ力が入らず、フォークも曲がっているため運ぶのに苦労していると対向車線から降りてきたタイ人のお兄さんが手伝ってくれました。
「うわー、やっぱりタイ人は優しいなあ」
無事にバイクを脇にずらし、レンタルバイク屋のタクシーを待つことに。
「ありがとう、もう大丈夫です。タクシーが来てくれます。」と説明するも、心配そうに一緒に待ってくれるお兄さんと彼女。
「めちゃくちゃ優しいなー、タイ人…。」と感動していると、救急車とパトカーが。
「やばい…、めんどくさいことにならないでくれ…。」と不安になっていると、タイ人お兄さんが警察官に事情を説明。そして、
「あなたスリップした。そのせいで私の車パンクした。OK?」
………………………?
何ーーー⁉︎
見てみると確かに向こうの車の前輪が完全にパンクしている。100%私のせいとは言い切れないものの、九分九厘飛んでった破損パーツによるものでしょう…。
泣きっ面に蜂。
「警察に連行される」、「賠償をふっかけられる」、様々な不安が脳裏を駆け巡る。
眼鏡を失い五感の一つが極めて弱っているため、私の精神状態は既にマイナス。その上、異国で1人取り囲まれるこの状況に非常に参っていました。
「弁護士を呼んでくれ!!」
叫んだところで誰も分からないでしょうが、このセリフは一応胸にしまっておくだけにしました。
結局3000バーツで全て手打ちにしようという話を警官・相手から持ちかけられ、この時一番好きな言葉が「平和」と「安寧」だった私は即座にアプリで3000バーツを振り込んだのでした。
レンタルバイク屋に戻り、バイク工房のようなところへ一緒に行き、修理費の見積もりが出たところで私はまた銀行アプリを起動しました。今回の旅行費の3倍くらいかかりましたが、フォークがひん曲がって自走不可になった状態を考えると思ったよりは安かったです。とはいえ、痛い出費ですが…。
とりあえずひと段落ついた私は薬局へ行き、傷の手当て用の品を購入。
朝から何も食べていなかったため、サイカオビーチにあるレストランへ。
スプライトが傷と心に沁みます。
翌日、昨日よりは天気が良くなっていましたが、眼鏡もなく気力も無くなった私は朝9時までホテルでゴロゴロし、その後着いた時と同じフェリー乗り場へ向かうのでした。
ソンテウがなかなか来ないということで、ホテルのボーイさんがバイクで送ってくれたのですが前日の一件で若干PTSDになった私は道中ビクビクしっぱなしでした。
ありがとう、チャーン島。多分もう来ないでしょう。
もし、チャーン島で野良眼鏡を見つけられた方がいらっしゃったらそちら差し上げます。
タイ全県制覇:残り37県