37県目:トラート県
どうも、5年に一回くらいの頻度であんかけスパゲティが食べたくなることでお馴染みキャベツ次郎です。
今回は1泊2日でトラート県にあるチャーン島へ行ってきました。チャーン島はプーケットに次いでタイ2番目の大きさを誇る島で、石垣島と大体同じくらいの大きさです。
1日目はBangkok Airwaysでスワンナプーム空港(11:40発)からトラート空港(12:40着)へ。今(2022年6月)は1日この1便しかない様子。エカマイの東バスターミナルからでも行けて本数も多いものの、6時間かかるということで今回は飛行機にしました。
プロペラ機は初めてだ…。心なしか機体が軋むし揺れている気がする…。
心配をよそに無事にトラート空港へ到着。バンコクエアウェイズは以前サムイ島に行く際も使ったのですが、降りるときにパンとお水をくれるんですよね。
トラート空港は森に囲まれた非常に小さい空港。
空港を出るとソンテウが待機しているので、それに乗ってフェリー乗り場へ向かいます(約30分)。この時は5人で乗って1人100バーツ。
フェリー乗り場に着くと、「フェリーのみなら80バーツ、ホテルまで送るなら380バーツ」と声をかけてくる男性。明らかにホテルまでの金額が高いんですが、時刻は既に1時半、今回は翌日昼便(トラート空港13:10発)で帰る計画のため観光できるのは実質今日の午後のみ。一刻も早くホテルに行きたかったので380バーツ払うことにしました。時間がある人はフェリー代のみ払って、島に渡ってからソンテウに乗った方がいいです。
そんなこんなでフェリーでチャーン島へ。タイ人が多く、白人もそこそこいました。アジア系はほとんど見えず。30分ほどかけて到着です。
今回泊まったのは島で最も賑わっているサイカオビーチ(ホワイトサンドビーチ)に面したホテル。繁華街が徒歩圏、ビーチ沿い、プールあり、朝食付きという条件で1000バーツ未満というありがたいお値段。今(6月)はオフシーズンだからもあるのでしょうか。
とりあえず荷物を置き、近くのレンタルバイク屋へ。ホテルの受付に聞いたら「(右でも左でも)歩いたらすぐにあるよ」と言われ、言葉通り徒歩3分くらいでレンタルバイク屋がありました。1日200バーツ、他の観光地と同じくらいの値段設定ですね。
島にはサイカオビーチ以外にもビーチがあり、南下していくほど秘島感が増していくそう。一周するには大きすぎるので、島南部のバン・バオ湾を折り返し地点にして走り出します。すると、ポツポツと雨が…。走る分にはそこまで影響なさそうだったので止むのを待たず出発します。
この雨が、この後の不幸を示唆するものとは私は全く気づかなかったのです…。
15分ほど走りカイベービーチ展望台へ。天気はイマイチですがなかなかの絶景。
さて、次はさらに南にあるロンリービーチを目指します。チャーン島は外周が山がちで、カイベービーチからロンリービーチへ向かうにはやや狭い山道を越えて行かなくてはいけません。
下りパートに入り、慎重に慎重に運転していきます、が…。
ズシャーッッッ…!!!ズガガガガガガガーッッ!!!
スリップ&転倒…。幸いにも怪我は大きくなく両手・両膝を擦りむいたくらいで済んだものの、バイクの方はフォークが曲がってしまい、自走不可能に…。レンタルバイク屋に電話し、事情を説明。
「わかった、タクシーを向かわせる。あなたは大丈夫か?病院行かなくて平気か?」と優しく対応してくれました。
修理費用の問題もあったのですが、この時問題がもう一つ。事故の拍子に眼鏡がどこかへFly Away。ド近眼の私にとっては死活問題。
「果たして無事にバンコクまで帰れるのだろうか…」
兎にも角にも狭い山道なので転がっているバイクをどかさなくてはなりません。擦り傷のみとはいえ力が入らず、フォークも曲がっているため運ぶのに苦労していると対向車線から降りてきたタイ人のお兄さんが手伝ってくれました。
「うわー、やっぱりタイ人は優しいなあ」
無事にバイクを脇にずらし、レンタルバイク屋のタクシーを待つことに。
「ありがとう、もう大丈夫です。タクシーが来てくれます。」と説明するも、心配そうに一緒に待ってくれるお兄さんと彼女。
「めちゃくちゃ優しいなー、タイ人…。」と感動していると、救急車とパトカーが。
「やばい…、めんどくさいことにならないでくれ…。」と不安になっていると、タイ人お兄さんが警察官に事情を説明。そして、
「あなたスリップした。そのせいで私の車パンクした。OK?」
………………………?
何ーーー⁉︎
見てみると確かに向こうの車の前輪が完全にパンクしている。100%私のせいとは言い切れないものの、九分九厘飛んでった破損パーツによるものでしょう…。
泣きっ面に蜂。
「警察に連行される」、「賠償をふっかけられる」、様々な不安が脳裏を駆け巡る。
眼鏡を失い五感の一つが極めて弱っているため、私の精神状態は既にマイナス。その上、異国で1人取り囲まれるこの状況に非常に参っていました。
「弁護士を呼んでくれ!!」
叫んだところで誰も分からないでしょうが、このセリフは一応胸にしまっておくだけにしました。
結局3000バーツで全て手打ちにしようという話を警官・相手から持ちかけられ、この時一番好きな言葉が「平和」と「安寧」だった私は即座にアプリで3000バーツを振り込んだのでした。
レンタルバイク屋に戻り、バイク工房のようなところへ一緒に行き、修理費の見積もりが出たところで私はまた銀行アプリを起動しました。今回の旅行費の3倍くらいかかりましたが、フォークがひん曲がって自走不可になった状態を考えると思ったよりは安かったです。とはいえ、痛い出費ですが…。
とりあえずひと段落ついた私は薬局へ行き、傷の手当て用の品を購入。
朝から何も食べていなかったため、サイカオビーチにあるレストランへ。
スプライトが傷と心に沁みます。
翌日、昨日よりは天気が良くなっていましたが、眼鏡もなく気力も無くなった私は朝9時までホテルでゴロゴロし、その後着いた時と同じフェリー乗り場へ向かうのでした。
ソンテウがなかなか来ないということで、ホテルのボーイさんがバイクで送ってくれたのですが前日の一件で若干PTSDになった私は道中ビクビクしっぱなしでした。
ありがとう、チャーン島。多分もう来ないでしょう。
もし、チャーン島で野良眼鏡を見つけられた方がいらっしゃったらそちら差し上げます。
タイ全県制覇:残り37県